小田代ヶ原は、奥日光の中西部に位置し、
標高1430m強の高地にある湿原である。
東側は戦場ヶ原だが、北・西・南はおおむね山に囲まれている。
湿原と言っても、湿原から草原へ移行期にあるため、両者と特徴を持ち、
貴重な景観を作りだす。
平成十一年(1999)九月十九日には、すばらしい朝焼けに出会うことができた。
九月十九日、早朝の五時に、小田代展望台に着き、朝日が上がるのを待つ。
すでに周囲は明るくなり始めたが、太郎岳と男体山の間にが明るくなり、
山際はピンクに、その上は青紫の色に変わった。
少しすると、周囲はより明るくなり、山際の空も色が薄くなり、
小田代ヶ原もうっすら見えるようになった。
すると、突然、山際の雲は朝日で赤く輝き、その上の雲が抜けた空には青空が見えた。
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夜明けが始まる | 山際はピンク、その上は青紫の色 | 朝日で赤く輝く |
空は朝日で輝き、小田代ヶ原には朝霧が流れているのが確認できる。
霧の中に、白樺の貴婦人が浮かび上がった。
待望の瞬間である。
しかし、そのシーンは短く、在ったという間に、夜が明けて、霧も消えてしまった。
望遠レンズで見ると、小田代ヶ原は草紅葉になり、貴婦人の背後は紫外線により、
蒼く見えた。
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朝日で染まる小田代ヶ原 | 夜明け直後の小田代ヶ原 | 草紅葉と貴婦人 |