小田代ヶ原は、奥日光の中西部に位置し、
標高1430m強の高地にある湿原である。
東側は戦場ヶ原だが、北・西・南はおおむね山に囲まれている。
湿原と言っても、湿原から草原へ移行期にあるため、両者と特徴を持ち、
貴重な景観を作りだす。
平成十三年(2001)八月二十六日の夜明けは、赤紫の霧に小田代ヶ原が包まれ、素晴らしい景色であった。
八月二十六日、赤沼駐車場に車を止め、カメラなどを入れたバックと三脚を持ち、小田代展望台まで歩く。
この時期は、早くから明るくなる上、車道を歩くので、問題はない。
三脚を据えて待っていると、薄暗いが、淡い紫とピンク色の空・水辺の奥に霧に包まれた貴婦人が
現れた。
少しすると、赤の色が増してきた。
その風景をズームで拡大し、貴婦人を拡大して撮影。。
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夜明けが始まる | ピンクが強く |
周囲は明るくなってきて、雲にも光が強くなったように、白ピンクに変わった。
小田代ヶ原は全体が霧に覆われ、貴婦人や一部の樹林と小木が見えるだけである。
空の雲は昇ろうする太陽の光を受け、輝きを増した。
その光の余波で、小田代ヶ原は浮かび上がって見える。
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かなり明るくなった | 雲の形は絶えず変わる |
空には赤味が増して、上空は風が強いのか、雲の流れが激しい。
雲が増えると風景が薄暗くなる感じである。
雲は赤紫・空はピンクに染まり、小田代ヶ原は、貴婦人も樹林も水溜りもはっきりしてきた。
しかし、この日の素敵な風景は以上迄で、この後、霧は消え、空には雲が覆われて、
殺風景な普段の姿に戻った。
小田代ヶ原へは数十回通ったが、この風景に出会ったのはこの時だけである。
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雲は赤紫・空はピンクに染まった | 貴婦人も樹林も水溜りもはっきり |