光徳沼は、戦場ヶ原の北部・三岳(太郎山)より流れ出た逆川が戦場ヶ原に注ぎこむ手前にあり、
ズミの灌木に囲まれた周囲約30m、水深1m前後の小さな沼である。
沼の北部に、光徳牧場と光徳温泉があり、周辺は観光客で賑わう。
光徳沼へは、戦場ヶ原から、徒歩で30分、湯ノ湖から徒歩で50分である。
6月に光徳牧場に訪れると、放牧された馬と牛が草を食べていた。
周囲のズミの木は、白い花が満開であった。
奥日光の春の訪れは遅い。
5月16日に、光徳沼を訪れると、沼の周囲に生える、ズミの樹木が新緑の葉を出し、きれいだった。
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光徳牧場 | 光徳牧場 | 新緑の光徳沼 |
6月16日に、光徳沼を訪れると、沼の周囲に生える、ズミの樹木が白い花を付け、沼には鴨が親子が泳いていた。
沼面には無数の谷地坊主が太陽の光を浴びて、光って見えた。
「 谷地坊主(やちぼうず)は、スゲの葉の塊が、人の頭部のようになる不思議な現象である。
寒冷地の湿原にのみで見られ、密集した根茎が成長して冬に凍り、土から盛り上がる。
春先に根元が雪とけでえぐられ、その繰り返しにより、人の頭部のような塊になる。
形が坊主頭のように見えることから、ヤチ(谷地)、すなわち、
湿地の坊主・ヤチボウズと呼ばれるになった。」
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ズミの白い花と鴨の親子 | 谷地坊主(やちぼうず) |
秋になると、光徳沼の周辺の木々が黄葉して、美しい。
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秋の光徳沼 | 秋の光徳沼 |
冬になると、その姿は一変する。
光徳沼は湧水なので、冬に凍ることはない。
しかし、1月16日に訪れると、
沼から立ち上る水蒸気が周囲に付着して、朝早く訪れると、樹氷になっていた。
光徳沼は、谷地坊主の上に降り積もった雪により、雪原化していた。
太陽の熱で溶けた湖面には、雪から頭を出したヤチボウズの姿があった。
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樹 氷 | 雪原化した沼 | 顔を出した谷地坊主 |
2月17日に訪れると、湖面の雪は溶けていて、多くのヤチボウズの姿が見られた。
湖面では色々の形の雪の塊が見られ、楽しい。
雪が溶けて行くと、元の光徳沼に戻って行く。
光徳沼は、変化があり、いつ訪れても、よいところである。
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冬の光徳沼 | 雪の造形 | 元の姿に戻って行く |