9 月 

奥日光は、9月の声を聞くと、朝夕がめっきり冷え、つゆから霜に変わって行きます。
沢山飛んでいたトンボ達もどこかに去り、秋の気配が漂います。
那須高原では、ススキの穂がでて、茶臼岳では、竜胆(りんどう)の花が咲きます。
暑さ寒さも彼岸まで ・・ といいますが、県内の秋は駆け足で近づいてきます。


日 光

奥日光では、9月の声を聞くと、朝夕がめっきり冷え、つゆから霜に変わる季節を迎えます。
めったにないことですが、早朝に草花が凍ってしまったという経験があります。
その朝は明け方から小田代ヶ原に撮影のために立っていたのですが、日が射す前に寒くてがたがた震えがきました。 
草むらを見ると、ノコンギクが凍り、氷花になっていました。 とても、幻想的できれいでしたね。 
当日の気温が氷点下10度だったと後日聞き、下界との温度差に驚きました。 96年の9月8日のことです。
今年は暑い夏だったので、どのようになるか予想が付きませんね。
さて日光の草花のことですが、8月下旬頃までは、小田代ヶ原には、キオン、エゾリンドウ、アキノキリンソウ、ツリガネニンジン、ワレモコウなどの夏や秋の花が咲いていますが、9月に入ると、花は終わり、中旬頃には目に入るものがなくなってしまいます。
その後は葉が枯れ、やがて、茶と赤の縞模様の草もみじとなって、我々の目を楽しませてくれます。
秋は空気が澄んでいるので、朝焼けや夕焼けがきれいです。 
私は、朝日を撮りに小田代ヶ原や金精峠に行きます。 千手ヶ浜から撮れればよいのですが、早朝バスでは間に合わないので、なかなか行けません。
小田代ヶ原では、山が真っ赤に燃えた朝焼けを何度か経験していますし、朝霧が発生する確率が高いので、狙い目ではないでしょうか・・・・

草紅葉 氷 花 朝焼け

    草紅葉の小田代ヶ原            氷 花          小田代から見た朝焼け
             


那 須 

那須岳7合目(峠の茶屋下)付近では、9月上旬、エドリンドウの花が多く見られますが、咲いている期間が短いのでうまく出逢えるとよろしいのですが ・・・・・・
紫の深い色は心を引きつけますね。 しかし、花びらがぱっと開くわけでもないので、写真写りがよくない(?)ですね。
どうすれば、花の魅力を巧く表現できるのでしょう。 悩んでいます。
朝夕に肌が少し寒く感じる頃になると、温泉を利用しようという気がでてきますね。
夏の間混んでいた三斗小屋温泉も空くので、日帰りで出かけます。 
9月に入ると日が暮れるのが早いので、”早立ち早帰り”を守ります。
那須岳へのゴンドラが大型化され利用し易くなりました。
といっても、私自身は峰の茶屋駐車場に車を置いて歩くので、利用することはないのですが ・・・
三斗小屋への途中で、空豆の花に似た”トリカブト”の花を見付けました。 
トリカブトの根は猛毒ですが、 花は2羽のひよこのように思え、シャッターを切りました。
汗をかきかき訪れた三斗小屋温泉の露天風呂で、行く夏を偲びながら入る湯は格別です。
皇太子殿下の愛される沼原湿原は草木が枯れ草紅葉の時期を迎えます。
訪れる人もまばらになりますが、これもまた風情がありすきです。
那須にはその他、北温泉、鹿の湯や大丸温泉など、流し放しの天然温泉があり、また、板室にも公共の施設があるので、気楽に利用できるのはよいですね。 

リンドウの花トリカブトの花沼原湿原

  エゾリンドウの花            トリカブトの花                沼原湿原
             


 

彼岸花 

9月の花といえば、彼岸花です。 ”まんじゅしゃげ”ともいう花ですが、カメラマンに人気がある花です。
花が咲く少し前には、地中にひそんでいるのに、いつの間にか地表にでて、しかも天候が違っても、毎年彼岸には咲くから不思議です。 
以前はどこにでも咲いていた花でしたが、墓の近くにあり、縁起が悪いという迷信や除草剤で姿を消しました。
それでも、県内に数ヶ所残っていて、宇都宮から近いのは、粟野町。
ここには、数ヶ所あります。
 ◎ 医王寺   真言宗豊山派の東高野山と呼ばれる格調の高いお寺さんです。
          伽藍が多くありますが、境内に彼岸花が咲いています。
          白い彼岸花もありました。
 ◎ 常楽寺   柏尾峠に行く道の右手。 市街からはかなり離れたひなびた場所にあります。
         そばの花も植えられていて、白と赤のコントラストが美しい。
         アゲハ蝶が飛来するので遭遇できればラッキー。
この町はそばの産地なので、粟野温泉へ行く途中、ソバの白い花を見ることもできます。
ソバは、写真写りがよい花ですよね!!
  県北の那須町にも、彼岸花の名所があります。
那須といっても、那須温泉とは離れた場所ですが、伊王野地区の簑沢という集落にあり、群生しています。
数年前から彼岸花の里として売出したもので、最近、多くの人が訪れるようになりました。
スケールが大きく見応えがありますので、カメラマンも多くきていました。

那須町簑沢医王寺常楽寺

  那須町簑沢                   医王寺                    常楽寺     

 





かうんたぁ。