温泉の名は、「吉良温泉」。 三河湾国定公園にあり、忠臣蔵で仇討ちを対象とされた吉良氏が藩主を務めた町にある。
新聞報道によると、
『10年以上も前に、源泉が枯れたのに、地元の温泉宿泊施設は水道水を沸かすなどして、温泉として営業を続けていた。 吉良温泉観光組合は、宣伝用パンフレットに泉質や効能を記載、天然温泉を装っていた。
組合関係者によると、「源泉は吉良町宮崎にあり、約50年前に放射能泉として許可を受けたが、湯量が利用者の増加などで、年々減り、10数年前に枯渇してしまった。 現在、温泉宿泊施設は、水道水を沸かすなどして対応している。」
組合長は、「吉良温泉の名声を守りたい気持ちがあった。 反省している。」と平謝り。 ・・・』
以上が報道の中味である。
報道にある組合長の『吉良温泉の名声を守りたい気持ち』とは何だろうか?
私が思うに、”名声”を守るどころか、温泉という名を利用しただけではないのか!!
吉良温泉の源泉は、16.6度の放射能泉と28度のナトリウムー塩化物泉で、もともと、沸かさなければ入れない代物だった。
ラジウムのような放射能の場合、塩化物泉と違って、一目みても分からないし、入ってみてもぬるぬる感がある訳でもないので、分からない。 更に、冷泉だからもともと沸かしていた。 それらの盲点を利用し続けた確信犯だ!!
私が、吉良観光ホテルに泊まり、風呂に入ったのは13〜14年前。 当時、すでに枯渇していたか、すこしだけ温泉だったのか、今になっては分からない。
社員旅行でいったので、宴会で大いに飲み、風呂にはさっと入ったくらいだったので、お湯のことは気にならなかったのだろうか?
結構満足した旅だったので、今度のことは許せない。
今回、なぜ不正事実が分かったのだろうか?
環境庁が「レジオネラ菌」対策で各保健所に調査をかけた結果からか? あるいは、公正取引委員会の温泉の虚偽表示調査によるものか、分からない。
それにしても、吉良町のホームページにも、観光協会のにも、あやまりもなにもなくすましているのはどういうことだ。
あなたがたがやったのは詐欺のようなものなんだよ!!
温泉業界に警鐘を鳴らす意味から、政府や県のだんこたる処置を願いたいと切に望む。
また、こういうことが全国のどこかでも行われているような気がする。
それを防止するためには、温泉評価制度を法制化して、温泉の内容を公表させるべきだが、皆様の意見は如何ですか?
( 2003年8月8日 )