テーマ名  『鬼怒川温泉の場合  』

各地で温泉の不当表示が話題になっている。
鬼怒川温泉について地元の”下野新聞”の報道にふれる。


新聞の報道によると、『 6月の藤原町議会一般質問に対し、「21本の源泉のうち、9本が休止または枯渇している」 と、八木澤昭雄町長は鬼怒川温泉の源泉に触れた。 
温泉街にゆう出する源泉は12本。 町が1本、第三セクター2本、残り9本はホテルなどの企業が持っている。 客が減り始めた1999年、鬼怒川・川治温泉95軒の宿泊施設に浴場は計407所あった。 昨年までに88軒に減ったが、逆に浴場は451ヶ所に増えた。 景気後退で客室の増築は手控えられたが、その間も浴場の増設、拡張は進んだ。 その間、10年、浴場数に温泉量が追いつかなくなっている。 源泉の権利問題なども絡み、温泉街全体で温泉が効率的に使われていないことも背景にある。』 
とあり、新聞は好意的な書き方をしていた。
しかし、地元民の見方は厳しい。
私はバブルの最中に、ホテルが建設されるたびに「源泉は枯れてるんでしょ」「沸かし湯らしいよ」という、うわさを聞いた。
県内の温泉好きのだれもが、大型ホテルの建設が進み、ホテルで使う大量の湯量が確保できているとは思っていなかった。
町の答弁では『源泉確保のため、87年、第三セクターで「鬼怒川・川治温泉観光開発」が設立し、2本の泉源を掘り、35軒の旅館に毎分800リットルの湯を供給している』とあるが、それでは回答になっていない。
また、「入浴施設90軒ほどのうち、昨年度、入湯税を納めたのは78軒。」という回答もあったようである。
町は、「温泉税を課税しない施設は温泉とみなしていない」というから、鬼怒川・川治温泉には20軒弱の温泉ではない施設があることになる。
県内の温泉では那須温泉にも同じような施設があると報道されているが、県内全体ではどうか?、県当局の調査発表を期待したい。

( 2004年8月18日 )


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かうんたぁ。