地獄があるのは金輪温泉(かんなわおんせん)である。
簡単に地獄めぐりが出来るのは、あらかじめ予約して乗る 「地獄めぐりバス」である。
もちろん、レンタカーで行ったり、路線バスで訪れることも可である。
当日夜は杉の井ホテルに宿泊した。
府内城を見学後、大分駅で昼食をとり、午後二時から別府地獄めぐりのバスにのった。
最初に訪れたのは海地獄である。
「 神秘的で涼しげなコバルトブルーの池。 海のように見えるが、 摂氏九十九度もあるという。 今から千二百年前に鶴見岳の噴火によりできたという。 」
続いて訪れたのは鬼石坊主地獄。
「 灰色の熱泥が大小の球状をなして沸騰する様が坊主頭に似ており、 鬼石という地名に由来して鬼岩坊主地獄と呼ばれているという。 」
大分熊本地震による影響を受け、泡が出ないなど苦労したようで、
現在の状態まで回復させたとの案内人の説明だった。
次はかまど地獄。
「
昔、氏神竈門八幡宮の大祭に地獄の噴気で御供飯を炊いた習わしがあったところから
名付けられたとある。
猛烈な噴気と共に高熱温泉を出している。
泉温九十度である。 」
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これらの地獄があるのは金輪温泉(かんなわおんせん)である。
「 かっては自炊をし、長期間滞在に湯治をする場所だったが、 二十五年程前、湯布院、黒川温泉など、九州の温泉ブームが起きた時、 温泉の噴気で料理が出来ると金輪温泉が話題になり、 今では多くの観光客が泊まるようになった。 」
次に訪れたのは鬼山地獄。
「 鬼山という地名に由来するが、 温泉水を利用して大正十二年に日本で初めてワニの飼育を始めたところで、 泉温は九十九・一度。 約七十頭のワニを飼育している。 」
国の指定名勝、白池地獄は、噴出時は無色透明の熱湯だが、 温度と圧力の低下により、自然に青白色を呈してくる。
「 園内では温泉熱を利用して、各種の大型熱帯魚を飼育している。 泉温は九十五度で、含むホウ酸食塩泉である。 」
以上の五つの地獄はかまど地獄駐車場の周囲だった。
血の池地獄と龍巻地獄は亀川地区と離れているため、バスは移動した。
「 ここ鉄輪、亀川の地獄地帯は千年以上も昔より噴気、
熱泥、熱湯などが噴出していたことが「豊後風土記」に記されて、
「 近寄るこのもできない、忌み嫌われた土地だった。 」 といわれている。
鉄輪では今でも温泉の噴出口を地獄と呼んでいるという。 」
「 煮えたぎった粘土は、噴気までが赤色、豊後風土記に「赤湯泉」
と記された日本最古の天然地獄である。
ここから噴出する赤い粘土で、皮膚病に効く「血の池軟膏」が造られている。
泉温は七十八度。 」
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地獄めぐりの最後は国指定名勝、龍巻地獄である。
「 間欠泉のため、噴出後、三十分~四十分が経たないと、
吹きあがらないという。
次回噴く時間はその都度変るため、龍巻地獄では噴きそうになると、ランプを
点灯し、知らせるといわれ、血の池地獄で待機するすることになった。 」
ソフトクリームを食べながら待っていると、二十分後案内があり、
中に入ったが更に十分以上待たされた。
予告もなく、突然白い霧のように熱湯と噴気が上に噴出して、十分位で終了した。
「 世界の間欠泉の中で休止時間が短いことで有名という。
諏訪湖にも間欠泉があったが、そちらは湯量が多く迫力があり、墳出時間も長かった。
大分地震で影響があったようだが、間欠泉としての迫力は乏しい。 」
施設者側から見れば三十分~四十分の間隔で噴き出し、
短時間で終わる方が商売になるだろう。
以上で地獄めぐりを終了。 小生は三度目の地獄めぐりだが、同行した娘は初めてなので満足したようで、よかった。
当日の宿泊は杉の井ホテルの本館。 別府温泉で一番人気のあるホテルである。
「 日帰り温泉も営業していて、 別館のスギノイパレスにはスケールの大きい大展望露天風呂「棚湯」と水着 で楽しむ温泉「ザ アクアガーデン」がある。 」
本館からシャトルバスが出ているので、棚湯に行ったが、
別府湾が一望できる絶景だった。
夜はイタリア料理のフルコース、翌朝は六時半から朝食バイキングを
やっていたので、翌日の出発時間が早かったが、問題なかった。
もう一度泊まりたいホテルである。
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地獄めぐりは、別府駅前から出る地獄めぐりのバスを利用すると楽である。
その他、亀の井バス 外廻り循環線(26)を利用すると、
別府駅前~亀川駅前~地獄池前~鉄輪~別府駅前を循環している。