mrmaxの城めぐり 東京の城4 (品川台場)


品川台場はペリー来航後、江戸湾の海防強化のため、築造された要塞である。 
続日本100名城の第124番に選定されている。 


かうんたぁ。




品川台場

令和元年(2019)十月三十一日、東京モーターショーの見学を兼ね、お台場海浜公園を訪れた。 

「 嘉永六年(1853)六月、ペリー提督率いる米国海軍艦隊が浦賀に来航したが、幕府から翌年までの猶予を求められて、一旦日本を去る。 
幕府はすぐさま江戸湾の海防強化の検討に入り、 勘定吟味役格、江川太郎左衛門英龍らによる江戸湾巡視の結果、 内海防備のための御台場築造を決定した。 
西洋の築城書や砲術書などを参考にして、南品川猟師町(品川洲崎)から深川洲崎にかけての品川沖に、 十一基の御台場を築造しようとするものである。 同年八月末に着手、昼夜決行で進められた。 
土取人夫などは第一・第二・第三台場築造時で五千人にも及び、 総築造経費は七十五万両にも及ぶ莫大なものだった。 
翌年一月にペリーが再来航した時にはかなり工事も進み、 七月には第一〜第三台場が、第五・第六台場と中で加えられた陸続きの御殿山下台場は十二月に竣工した。 
第四・第七台場は築造を開始したが、工事半ばで中止され、第八台場以降は未着工で中止された。 
完成した六基のお台場は、親藩・譜代とそれに準じる格をもつ大名によって、 慶応四年(1868)の幕府崩壊まで、江戸湾防備の基地として警備が行われた。 
台場は、明治六年(1873)、海軍省の管轄になり、明治八年(1875)には陸軍省に移管された。  大正四年、東京市に払い下げられ、同十五年国の指定史跡となるが、その後、 未完成だった第四・第七台場は撤去され、 第三、第六台場を除いた残りのお台場は埋め立てられ、姿を消していった。 」

新木場駅からりんかい線に乗り、東京テレポート駅で降りる。 
第三台場は昭和時代に埋め立てられて出来た人工島(お台場)と陸繋がりになり、 周囲の人工浜はお台場海浜公園になっている。 
続日本100名城のスタンプはマリンハウスの一階の事務所に置かれているので、 そこに寄ってスタンプを押し、資料をいただいた。 
その前は人工の砂浜になっていて、マリンハウスにはイタリアンの店もあり、オープンテラスもあった。 
この浜からの展望はすばらしく、高層ビルが両側にある品川から江東の風景が目に飛び込んできた。 
台場はと見ると正面の右に台場、その奥にはレインボーブリッジが架かっていた。 

マリンハウス
     海辺のテラス      台場とレインボーブリッジ
マリンハウス海辺のテラス(手前)台場 (奥)レインボーブリッジ



砂浜には子供と両親、若いカップルの姿が見られた。 
砂浜を北に進むと、前方に植栽が整備された公園が見えてきた。 
右手には244台も収容する駐車場もあり、 その上ではレインボーブリッジを歩ける入口もあり、 行かなかったがレインボーブリッジからは第3台場も第6台場も見下ろすことができるという。 
今残る第三台場は昭和八年に御台場公園になり、保護されてきた。 
砂浜から植栽で整備された道に上り、この道を進む。 
その先に台場に上る木の階段があり、 その先の道を登ると「都立台場公園」の看板があり、その先には第三台場全体が見えた。 

植栽で整備された道
     木の階段      第三台場全体
植栽で整備された道木の階段第三台場全景



下部の中央に柱列が見えるのは陣屋跡である。

「 勤番者の居住地として中心の低地部に建てられていた建物で、 今は建物の基礎部分だけが残っている。 」

左側の道を進むと、突き当たりの右側に砲台跡がある。 

「 西洋式築城法により外周部に築造された砲台で、 現在のものは、当時の記録を基に昭和八年御台場公園が設置された時に復元されたものである。 」

ここからは日の出桟橋と東京テレポートを行き来する海上バスを見ることができた。 

陣屋跡
     砲台      海上バス
陣屋跡復元された砲台海上バス



砲台跡を時計回りで進むと左側の海に海上バスが通り抜けていった。 
細長い島が二つあるが、この人工島は防波堤の役割を果たしているが、釣り場になっているのかと思った。 
右に目を転ずるとレインボーブリッジを背景に島がある。 

「 これは第3台場と共に残された第六台場で、当時の姿で海の中に孤立してある。 
立ち入り禁止になっているため、植物や野鳥の宝庫になっており、学術的にも貴重な存在になっている。 」

台場の下に降りて行くと先日の台風による大雨で行く手をふさいていたが、かまど跡と火薬庫跡がある。 
火薬庫の周囲には土堤をめぐらせた本瓦葺の建物があったといわれ、 火薬は火災や被弾の危険に備え、数ヶ所に分散して格納されていたようである。 
これまで日本100名城を数多く見てきたが、品川台場は一ヶ所のみで、 史跡らしいものはないので、あったという間に見学が終了してしまった。 
とはいえ、日本の歴史を語るうえで、貴重な資産と思った。 

人工島
     第6台場      火薬庫跡
二つの人工島第6台場火薬庫跡



品川台場(第3台場)へはゆりかもめ線お台場海浜公園駅より徒歩13分、 りんかい線東京テレポート駅より徒歩約15分 
東京都観光汽船「日の出桟橋」に乗り、お台場海浜公園下船、徒歩17分 
第6台場には渡る事はできない  
品川台場のスタンプはお台場海浜公園のマリンハウス1Fにある 




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