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■ 又兵衛桜 (場 所)奈良県宇陀市大宇陀区本郷
樹齢三百年といわれるしだれざくらで、樹の高さは十三メートル、幹の周りは三メートルあります。
戦国武将、後藤又兵衛の屋敷があったとされるところで、後藤又兵衛が植えたと伝えられることから、名が付いたとされています。
桜の周りに咲く桃の花と組み合わせると、美しい写真が撮れます。
見 頃 4月上旬〜中旬
宇陀市は、大宇陀町、菟田野町、榛原町、室生村が合併して誕生した市ですが、又兵衛桜があるのは、旧大宇陀町の郊外の山里にあります。
■ 石舞台 (場 所)高市郡明日香村島庄
石舞台を囲むように桜が植えられ、石組みとのコントラストは抜群です。
明日香村の石舞台は、もともとは、土の覆われた方形古墳でしたが、封土は失われてしまい、巨大な天井石が露出した形になっています。
日本書紀の推古天皇三十四年(626年)五月の条に、 大臣薨せぬ。 仍りて桃原墓に葬る、とあることから、蘇我馬子の墓だったとする説が有力です。
剥き出しになった玄室は、長さ約7.7m、幅は約3.5m、高さは約4.7mで、約三十の石が積まれ、その総重量は二千三百トンに達する。
■ 仏隆寺(ぶつりょうじ)の山桜 (場 所)宇陀市榛原区赤埴
石段の脇にある山桜は、樹齢九百年といわれ、樹の周囲は7.5m、高さは16mを超える巨木です。
仏隆寺は、嘉祥三年(850) 、空海の高弟の堅恵上人によって創建された寺で、真言宗室生寺の南門として、室生寺の守る末寺です。
本尊の十一面観音菩薩立像は、聖徳太子の作といわれています。
また、大和茶の発祥地でもあり、空海が帰国の際、茶の種子をもたらし、堅恵上人が寺内で栽培したものが全国へ普及したとされます。
■ 室生寺(むろうじ) (場 所)宇陀市室生区室生78
ソメイヨシノ、ヤマザクラなど約十本あり、太鼓橋から眺める桜が美しいです。
室生寺は、真言宗室生寺派大本山の寺院で、奈良後期の宝亀年間(770〜780)に、興福寺の僧、賢mが開基した寺で、本尊は
釈迦如来です。 女人禁制だった高野山に対し、女性の参詣が許されていたことから、女人高野の別名があります。
奈良盆地の東方に位置し、宇陀川の支流、室生川の北岸の室生山の山麓から中腹に堂塔が散在しています。
五重塔は国宝に指定される他、平安時代前期の建築や仏像を伝えています。
■ 西光寺の枝垂桜 (場 所)宇陀市室生区
西光寺は、室生寺の裏の小高い岩崎集落にあります。
享保十五年(1730)に、本山から木仏本尊の阿弥陀如来立像と西光寺の寺号が下附されました。
それから十八年後の寛延元年(1748に現在地に、敷地二百九十一坪、七間四面の本堂を擁する西光寺を建立しました。
当時の岩崎村はわずか三十八戸だったと伝えられています。
西光寺のお堂は、民家のような造りで、境内には、樹齢三百年といわれるコイトシダレが夕日に映え、咲いていました。
■ 大野寺のしだれ桜 (場 所)宇陀市室生区大野
大野寺は、奈良県を代表する桜の名所で、境内には、樹齢三百年のコイトシダレが二本とベニシダレ1が十本あり、見事なしだれ桜が咲きます。
なお、ベニシダレは四〜五日遅れて咲きます。
大野寺は、白鳳九年(681)に役行者が開き、天長元年(824)、空海が室生寺を再興した時、この地を西の大門と定めて、一宇を建てて、弥勒菩薩を安置し、慈尊院弥勒寺と称した、と伝えられています。
鎌倉時代の承元元年(1207)、興福寺の雅緑僧正の発願で、後鳥羽上皇の勅願により、宇陀川の対岸の 屹立する弥勒磨崖仏の造顕がされました。
■ 吉野山の桜 (場 所)吉野郡吉野町吉野
吉野山は、奈良県の中央部にある標高四百五十五メートルの山ですが、
春になれば、凡そ三万本もの桜の花が咲く、日本一の桜の名所として、知られています。
シロヤマザクラを中心に、約二百種の桜が尾根から尾根へ、谷から谷へと山全体を埋め尽くしてゆきます。
優雅で気品のある桜は、古今和歌集にも読まれ、多くの文人墨客の心を惹きつけてきました。
開花は、下千本に始まり、中千本、上千本と標高を上げ、最後は奥千本へと、約一ヶ月をかけて咲き続けます。